インターンシップが効果的
中小企業の経営で重要なのが優秀な人材の確保と、新卒の生え抜き社員を育てることです。
優秀な学生は大企業への就職を希望するケースが多く、実績が乏しく将来性に不安要素がある中小企業は優秀な人材を確保できずに苦労するものですが、インターンシップを活用すれば問題を解決できます。
インターンシップは応募者数を増やすこととミスマッチによる入社後の早期離職軽減に効果的ですので、新卒採用に予算を費やしているのに人材確保・育成に成果が出ていない中小企業は積極的に活用しましょう。
インターンシップとは
日本におけるインターンシップとは、主に大学生や専門学生が一定期間企業で働く就業体験のことで、大学生の場合は3年生の夏にインターン研修をするのが当たり前のことに定着しています。
本来の目的は学生が就業体験を通じて経験を積みスキルアップに繋げることですが、実際の所は新卒採用の一環としてインターンシップ制度を導入し、インターン生に対して囲い込みをしている企業が多いです。
学校によってはインターンシップを受けることが単位として認められることもあり、1年生など早い時期からインターンシップを積極的に活用するように推奨する学校が増えています。
学生と企業の双方にメリット
インターンシップは学生のスキルアップのために作られた制度で、学生は学校では学べない社会人の実体験をすることができ、インターンする会社の内側を見て就職先を選定できます。
また、実務を伴うインターンシップの場合は給料を払うルールがあるため、アルバイトのように学生生活を豊かにするための収入を同時に得られることが人気の要因です。
インターン生を受け入れる企業は、インターン生の募集や研修、給料などで相応の出費が発生しますが、優秀な人材の確保と入社後に早期離職して再び採用活動を行うリスクを軽減できます。
また、学生目線では採用後の労働環境に不安を持たれやすい中小企業でも、まずは軽い気持ちでインターンシップを利用してもらえることが多いです。
インターンシップを通じて就職活動する学生の不安を取り除くことができれば、実績が低い中小企業でも優秀な人材からの応募が増え、内定辞退の結果に終わるリスクが大幅に低下します。
企業に求められること
中小企業がインターンシップを活用するにあたって求められることは以下の3点です。
中小企業が直面する最初の問題がインターンシップを実施するためのコストです。
インターンシップはお金がかかりますが、優秀な人材を確保すれば企業の成長に繋がり、ミスマッチによる離職率を軽減すれが求人広告や採用活動のコストが削減されます。
将来的なメリットが大きいので、インターンシップは事業投資だと捉えてゆとりのある予算と受入体制を用意するとよいでしょう。
一部では、中小企業が融資などで資金調達してまでインターンシップに力を入れるケースがあります。
受け入れる環境を作ったら、続いてインターン生に対して魅力的な就業体験・研修を用意することが大切です。
楽な仕事を与えるなど甘やかすのではなく、短期間で成長や自己分析に繋がるようなプログラムがトレンドになっています。
このようにインターンシップの効果を高めるには実務を体験してもらうだけではなく、学生や新人に対する教育面で優れた能力を持った会社だと思わせることが重要です。
予算に余裕がある企業は、インターンシップに専門性があるコンサル会社などに相談して、時間とお金をかけてプログラムの選定や企画を進めるとよいでしょう。